宗生寺と馬頭観音（福岡県宗像市）・福岡地域別探検

◆◆◆◆◆　宗生寺（そうしょうじ）　◆◆◆◆◆

　旧唐津街道から少し東側に入った大穂地区にある宗生寺（そうしょうじ）。この寺の歴史は古く、文明１５年（1483年）…文明３年の説もある…宗像十四城の一つ、許斐（このみ）城主多賀出雲守隆忠が亡父のために創立した禅宗（曹洞宗）の寺です。
山門は、名島城の搦手（からめて）門を移築したものと云われています。また、寺の南側の小山には許斐城主一族の墓や、桃山時代の武将で筑前の領主であった小早川隆景の墓所（遺髪塚）などがあります。

　山門を入った所に藤棚（フジ棚）があり毎年４月２５日～５月３日頃に見頃になります。また、庫裏（くり：庫裡とも書く）の裏にツツジ庭園があり。これも４月末から５月の初旬頃に見頃になります。しかし、何度も見学に来ていますが、いつも花付が悪いですね。花はチラホラしか咲いていないです。剪定の時期が悪いのでしょうかね？
それと、境内にナンジャモンジャの木があり、これも４月末から５月の初旬頃に見頃になります。このナンジャモンジャの木は日本では対馬と木曽川流域にのみ自生している木で和名は「ヒトツバタゴ」といいモクセイカ科の木です。「ナンジャモンジャ」というのは何の木か分からない珍しい植物の愛称です。

　境内の北側の山には大穂の馬頭観音があり、本尊は奈良時代の僧行基作といわれる秘仏「馬頭観音」が祀られています。本尊は３３年に２回開帳（前半17年、後半16年の２回）され、最近では平成２年４月、平成１８年４月に御開帳されましたから、次回は平成３５年（2023年）に御開帳されるはずです。
この大穂の馬頭観音は筑前国三十三観音の十八番霊場とされ、福岡市の油山観音、糸島の雷山観音（雷山千如寺）と共に三大観音の一つとなっています。

● 宗生寺境内のマップ