◆ 講堂(本堂)の聖観音像(のぞき窓からは顔が見えない)
|
観世音寺は天智天皇が母の斉明天皇の冥福を祈り、80年の歳月をかけて天平18年(746)に建立した勅願寺(ちょくがんじ)です。
勅願寺(ちょくがんじ)とは、時の天皇・上皇の発願により、国家鎮護・皇室繁栄などを祈願して創建された祈願寺のことです。
観世音寺は天平の創建時には七堂伽藍(しちどうがらん)を配した大寺院だったそうです。
大宰府政庁域の東に接して創建されていたので「府大寺」と称されており、天平宝字5年(761)には境内に戒壇院が置かれ、
西日本随一の寺院と言われていました。
現在は江戸時代初めに再建された講堂(本堂)と金堂(阿弥陀堂)のみが残るだけです。
境内にある梵鐘(ぼんしょう)は、西暦681年に筑前国糟屋郡多々良で鋳造された日本最古の梵鐘で国宝になっています。
また、大きさ形状がそっくりの京都・妙心寺の梵鐘と兄弟鐘といわれており、この梵鐘の音は「日本音百景」のひとつにもなっています。
鐘楼の裏手には「観世音寺宝蔵」があり平安時代から鎌倉時代にかけての仏像13体(すべて重要文化財)などが展示されています。<境内の参拝自由>
|