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岩戸寺の修正鬼会 ( しゅじょうおにえ ) 2007

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大分県国東市国東町大字岩戸寺
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◆◆◆◆◆ 岩戸寺の修正鬼会 ◆◆◆◆◆

 岩戸寺の修正鬼会は成仏寺と交互に行われ隔年ごとに西暦の奇数年に行われます。この修正鬼会(しゅじょうおにえ)は1000年前から続く火祭りで国重要無形民俗文化財となっています。 ここに登場する鬼は、鬼に姿を変えた御祖先様で、鬼に出会うことは、祖先に出会うことを意味しているようです。

 
 


 ◆ 地区の家の前で“鬼ダンス”をする鬼とタイレシの皆さん(最後の家にて) 2007/2/25 撮影
地区の家の前で“鬼ダンス”をする鬼とタイレシの皆さん


 ◆ 18:30〜 まず寺の前の川でタイレシの皆さんが身を清める
まず寺の前の小さな滝のある川でタイレシ(松明入れ衆)の皆さんが身を清める

 今回(2007年)は18時頃に到着して、鬼の追っかけを行い最後まで見ました。
まず、始まりは18:30頃に寺の前の小さな滝でタイレシ(松明入れ衆)が身を清めます。このときに崖の上から飛び込む元気者もいます。左の写真がそれです。寒そうですが元気いっぱいです。
それから、本堂で行事があり、大タイマツに火が付けられ、その大タイマツを寺の上にある講堂前の階段に立てます。そして直ぐにこの大タイマツは水をかけて消されます。 ちょっと、あっけないですね。
そして、講堂でいろいろな行事があり、23時10分頃に鬼は講堂を出て地区を廻ります。最近は回る家数も少なく3軒程度を回るようです。鬼が講堂に戻り最後の行事があり、修正鬼会は終わります。今回は2時30分頃にすべて終了しました。

 ◆ 暗くなって修正鬼会の開始である
暗くなって修正鬼会の開始である
 ◆ 寺の周りには竹筒の灯明がたくさん灯る
寺の周りには竹筒の灯明がたくさん灯る

 ◆ 19:30〜タイレシ(松明入れ衆)が僧侶から杯をもらう
タイレシ(松明入れ衆)が僧侶から杯をもらう
 ◆ 20:00〜 大タイマツに火を付ける
大タイマツに火を付ける

 ◆ 20:10〜 火を付けた大タイマツを寺横の道に立てる
火を付けた大タイマツを寺横の道に立てる
 ◆ 20:15〜 大タイマツを講堂前まで担ぎ上げる
大タイマツを講堂前まで担ぎ上げる

 ◆ 20:20〜 講堂前の石段に大タイマツを立てる
講堂前の石段に大タイマツを立てる
 ◆ 20:30〜 洞窟(岩屋)で鬼が造られる
洞窟(岩屋)で鬼が造られる
 ◆ 20:30〜 講堂では僧侶がお経を唱える
講堂では僧侶がお経を唱える

 ◆ 21:00〜 講堂で僧侶による舞が行われる
講堂で僧侶による舞が行われる
 ◆ 22:10〜 これは何かな?面を付けた僧侶が登場する
これは何かな?面を付けた僧侶が登場する

 ◆ 22:30〜 鬼が登場する(鬼は二匹いる)
鬼が登場する
 ◆ 22:40〜 鬼ダンスを始める
鬼ダンスを始める

 ◆ 22:40〜 肩や背中をタイマツで叩いてもらう
肩や背中をタイマツで叩いてもらい、無病息災を祈願する
 ◆ 22:55〜 鬼が講堂を出る
鬼が講堂を出る

 ◆ 23:10〜 一度本堂に寄り、そして集落に出発する
一度本堂に寄り、そして集落に出発する
 ◆ “ 鬼はよ〜、来世(らいしょ)はよ〜”と叫びながら・・・
“ 鬼はよ〜、来世(らいしょ)はよ〜”と叫びながら

 ◆ 23:20〜 まず、家の前で鬼ダンスをおこなう
まず、家の前で鬼ダンスをおこなう
 ◆ そして仏壇に手を合わせお経を唱える
そして仏壇に手を合わせお経を唱える

 ◆ 鬼達をご馳走でもてなす
鬼達をご馳走でもてなす
 ◆ 最後の家で二匹の鬼はいっしょになる
最後の家で二匹の鬼はいっしょになる

◆鬼に背中をさすってもらい五穀豊穣・無病息災を祈願する
鬼に背中をさすってもらい五穀豊穣・無病息災を祈願する
 ◆ 鬼の追っかけもご馳走になった(私もご馳走になった)
鬼の追っかけもご馳走になった(私もご馳走になった)

 ◆ 2:20〜 最後に鬼は岩戸寺の講堂に戻る
最後に鬼は岩戸寺の講堂に戻る
 ◆ その鬼を押さえつけて餅を食べさせ改心させる
その鬼を押さえつけて餅を食べさせ改心させる

 ◆ 鬼の面を仏前に供える
鬼の面を仏前に供える
 ◆ 2:30〜 僧侶がお経を唱えて修正鬼会は終了する
僧侶がお経を唱えて修正鬼会は終了する





   ■■■■■ 過去写真 2003/2/7 の岩戸寺の修正鬼会 ■■■■■ 



岩戸寺の修正鬼会 2003

天念寺の修正鬼会(しゅじょうおにえ)の撮影を終えて、急いでこちらに来たので、岩戸寺には23時30分ころ到着した。 すでに講堂内での行事は終わっており、鬼達は地区の家々を回って加持祈祷をしているところであった。


 ◆ 庭先で鬼踊りをする鬼達 (旧正月の7日に成仏寺と交代で行われる鬼会行事)
岩戸寺の修正鬼会は旧正月の7日に成仏寺と交代で行われる

 鬼はよ〜、来世(らいしょ)はよ〜と叫びながら地区の家々をまわる。地区の家ではご馳走を用意しており、鬼さん達に ご馳走と酒を振舞う。われわれ追っかけにもご馳走と酒をいただいた。
鬼は2班に分かれて家々をまわり最後の区長さん宅で一緒になる。写真は最後の家の区長さん宅である。だいたい3時ころまで 家々をまわり、岩戸寺に帰る。寺の講堂に暴れこんでくる鬼を皆で押さえ込んで、鬼に餅を食わせて改心させる。すべての行事が 終わるのは朝の4時ころである。1000年以上続いた鬼会行事は終わり山里は深々と冷え込んでいた。

 ◆ 数珠で叩いて無病息災を祈願する鬼
岩戸寺の修正鬼会では地区の家々を回って加持祈祷をする(数珠で叩いて無病息災を祈願する)
 ◆ 酒とご馳走で鬼をもてなす
岩戸寺の修正鬼会のとき地区の家々は酒とご馳走で鬼をもてなす
 ◆ 餅を食わせて改心させる
岩戸寺の修正鬼会の最後は鬼に餅を食わせて改心させる



国東の修正鬼会(しゅじょうおにえ)について

 国東半島の六郷満山に伝わる伝統行事「修正鬼会」。この行事は江戸時代までは国東半島の天台宗の各寺で 行われていたが、今では、この岩戸寺(国東市)と成仏寺(国東市)、天念寺(豊後高田市)の3ヶ所で行われています。 西満山に属している天念寺では毎年行われ、東満山の成仏寺と岩戸寺では隔年交代で行われます。
この鬼会行事は五穀豊穣 国家安泰、無病息災、万民快楽を祈願する宗教行事で、養老年間元正(げんしょう)天皇の頃(西暦720年頃)に 京都で行われたのが最初であるといわれています。
 ここ国東の六郷満山ができたのも同じ時代なので、鬼会行事も1200〜1300年前から伝わる行事であると考えられています。
また、他の地域の鬼会行事の鬼は、桃太郎の鬼退治に代表されるように悪い鬼であり、「鬼を追い払う」行事ですが、 ここ国東の鬼は「鬼に姿を変えた御祖先様」という考え方で、良い鬼である。それゆえ鬼の面には角が無いのです。 この考え方は平安時代以前の一般的な考え方であったようです。平安以前の中世の習俗を今に伝える国東の修正鬼会行事は国指定重要無形民俗文化財に指定されています。


寺院名→
天念寺
岩戸寺
成仏寺
鬼会開催時間→
15時〜23時頃
18時〜翌日3時頃
18時〜翌日3時頃
見頃時間→
   20時〜23時頃
特に22時過ぎに荒鬼が現れ火のついた松火を持ち、講堂内を暴れ回る

   20時〜23時頃
22時半ごろ、講堂に二鬼が登場し「三三九度の法」が修される。たいまつを振り回しながら、参加者を加持する

   20時〜23時頃
22時半ごろ、本堂に三鬼が登場し「三三九度の法」が修される。たいまつを振り回しながら、参加者を加持する

年度
旧正月
天念寺鬼会開催日
岩戸寺鬼会開催日
成仏寺鬼会開催日
2007年
2月18日
2月24日
2月24日
×
2008年
2月07日
2月13日
×
2月10日(例外)
2009年
1月26日
2月01日
1月31日(例外)
×
2010年
2月14日
2月20日
×
2月18日
2011年
2月03日
2月09日
2月05日(例外)
×
2012年
1月23日
1月29日
×
1月28日
2013年
2月10日
2月16日
2月16日(?)
×
2014年
1月31日
2月06日
×
2月01日
2015年
2月19日
2月25日
2月21日
×
2016年
2月08日
2月14日
×
2月12日(中止)
2017年
1月28日
2月03日
2月03日(?)
×
2018年
2月16日
2月22日
×
2月20日
2019年
2月05日
2月11日
2月11日(?)
×
2020年
1月25日
1月31日
×
1月29日

《注意》
● 2008年の成仏寺の鬼会は本来の旧正月の5日であれば2月11日ですが、都合により1日早く10日に行われました。
● 2009年の修正鬼会は岩戸寺が 1月31日、天念寺は 2月1日に行われました。旧正月7日であれば2月1日ですが。岩戸寺は1日早く1月31日に行われました。

 本来の開催日は天念寺、岩戸寺は旧正月7日、成仏寺は旧正月の5日の日でしたが、この基本が守られているのは天念寺だけのようです。岩戸寺と成仏寺は 本来の開催日の直前の土曜日に開催される傾向にあるようです。岩戸寺と成仏寺の上記の開催日予定は本来の開催日を記載しています。 変わるおそれがおりますので必ず国東市のHPで確認ください。

※国東の鬼会と少し形態は違いますが宇佐市の鷹栖観音寺でも毎年1月4日に鷹栖観音鬼会行事が行われます。


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  ■国東市役所   0978-72-1111(代)
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