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◆◆◆◆◆ 米多浮立(めたふりゅう) ◆◆◆◆◆

 米多浮立(めたふりゅう)は佐賀県上峰町に350年前から伝わる浮立(ふりゅう)で、2年に一度 老松神社(おいまつじんじゃ)の秋祭りで奉納される伝統の民族芸能です。 2011年に開催されましたから次回は2013年です。西暦の奇数年に開催されることになります。
浮立は佐賀県と長崎県の民衆に根付いた伝統芸能です。 浮立(ふりゅう)には面浮立、鉦(かね)浮立、天衝舞(てんつくまい)浮立など十数種類ありまが米多浮立(めたふりゅう)は天衝舞(てんつくまい)浮立です。
天衝舞(てんつくまい)浮立は天衝(てんつく)と呼ばれる大きな前立を顔につけ、鉦(かね)や太鼓に合わせて踊る浮立を天衝舞浮立と言います。 この上峰町の米多浮立や 佐賀市富士町市川の天衝舞浮立が代表的なもので、これらは佐賀県の重要無形民俗文化財に指定されています。

 この米多浮立(めたふりゅう)は室町時代の終わりの頃に掘江神社神主の山本玄蕃(やまもとげんば)が考案した「玄蕃流浮立」で、雨ごい祈願として舞ったのが始まりとされています。 上峰町米多地区には寛永18年(1641)に伝えられ、老松神社(おいまつじんじゃ)の秋祭の奉納舞として今日まで受け継がれています。
同様な天衝舞(てんつくまい)浮立は玄蕃一流浮立(げんばいちりゅうふりゅう)ともいわれ、佐賀市・佐賀郡を中心に伝承されています。

●米多浮立(めたふりゅう)の特徴としては下記のものがあります。
(1)浮立の他の伝承地では舞人が白い衣装だが米多浮立は衣装が黒装束。
(2)天衝舞人が他は1人だが米多浮立は3人。
(3)米と塩とイリボシを撒くのも他では見られない。
(4)神社での奉納に少女達で編成するササラが参加するのも他ではないこと。

 踊り手が頭に高さ2メートルにも及ぶ大きな三日月のかぶりものを付けます。これを天衝と言います。読みは「てんつき」と言ったり「てんつく」と言ったりしますが、 ここでは「てんつく」に統一しておきます。

 米多浮立(めたふりゅう)は古くは毎年9月に奉納されていましたが、現在では2年に一度、10月25日に近い土曜日と日曜日の2日間にわたって奉納されています。
初日の土曜日が老松神社(おいまつじんじゃ)から下宮(若宮神社)に御神幸する「お下り」で2日目が下宮(若宮神社)から老松神社に御神幸する「お上り」となります。

● 2011年 米多浮立 巡行図(行程表)

(お下り)動画案内(概略 約4分) (お下り)動画案内(詳細 約11分)

 
 



   ■■■■■ 上峰町米多浮立(お下り) 2011年10/22 ■■■■■ 


 ◆ ここは老松神社です。 米多浮立(めたふりゅう)は老松神社秋祭りで奉納される神事です ※ 2011 10/22 撮影
ここは老松神社です。 米多浮立(めたふりゅう)は老松神社秋祭りで奉納される神事です


 ◆ 老松神社(おいまつじんじゃ)の鳥居と社殿
老松神社(おいまつじんじゃ)の鳥居と社殿

 米多浮立初日の「お下り」では、行列参加者は11時30分頃より地区の北東部にある瑞応寺跡(ずいおうじあと)に集まってきます。 ここは浮立の師匠の墓があったと伝えられている縁(ゆかり)の場所です。
正午に「打ちだし」の浮立が奉納され12時45分頃に約300m離れた老松神社(おいまつじんじゃ)に向かいます。
途中では道囃子(みちばやし)を奏でながら道浮立を行います。 神社の入口では「鳥居がかり」を奏で、道囃子(みちばやし)で境内に入ります。

 境内では天衝(てんつく)を被った3人の青年が登場し、まずは「本ばやし」を舞います。 社殿の前に日(太陽)その後ろに月と宝珠(星)が並びます。 舞人の前に米と塩とイリボシを盛った御膳が置かれます。米と塩を背後に撒き拝礼する儀式が行われます。
儀式の後には小謡い(こうたい)ではじまる「まくり」を3回舞います。 3人そろって天衝(てんつく)を地上すれすれに激しく振り回します。 ここが米多浮立(めたふりゅう)最大の見せ場です。

この後、御神体と神輿(みこし)が繰り出され若宮神社に向けお下りが始まります。およそ1キロ(約25分)の道です。
若宮神社に到着すると「鳥居がかり」を演じて神輿を拝殿内に納め、本囃子を奉納します。
老松神社(おいまつじんじゃ)と同じように浮立奉納が行われ、1日目を終えます。 → 【お上り】に続く

 ◆ 老松神社の祭神は菅原道真、仁徳天皇、応仁天皇
老松神社の祭神は菅原道真、仁徳天皇、応仁天皇
 ◆ 境内にはシイやイヌマキの古木がある
境内にはシイやイヌマキの古木がある
 ◆ 老松神社の本殿
老松神社の本殿

 ◆ 【11:00頃】 拝殿で神事(宮移りの式)が行われます
【11:00頃】 拝殿で神事(宮移りの式)が厳粛に行われます
 ◆ この道具はシンバと言っていたが神刃と書くのかな?
この道具はシンバと言っていたが「神刃」と書くのかな?

 ◆ 神事(宮移りの式)が終わったようだ
神事(宮移りの式)が終わったようだ
 ◆ 祭壇の鏡などを持ち出し行列の準備をする
祭壇の鏡などを持ち出し行列の準備をする
 ◆ 祭壇には像があるが誰? 菅原道真公かな?
祭壇には像があるが誰? 菅原道真公かな?

 ◆ 老松神社の境内にある大森天神社
老松神社の境内にある大森天神社
 ◆ 老松神社の境内には石塔や祠がいくつかある
老松神社の境内には石塔や祠がいくつかある

 ◆ 【12:00頃】 瑞応寺跡に集合し米多浮立は始まる
【12:00頃】 瑞応寺跡(上米多公民館東側)に集合し米多浮立はスタートする
 ◆ 天衝(てんつく)舞人が3人いるのは米多浮立の特徴
天衝(てんつく)舞人が3人いるのは米多浮立の特徴

 ◆ 【12:11頃】 まだ頭に天衝き(てんつく)は付けていないが頭を振り回し浮立奉納を行う
【12:11頃】 まだ頭に天衝き(てんつく)は付けていないが頭を振り回し浮立奉納を行う

 ◆ 【12:38頃】 瑞応寺跡から移動し老松神社に到着
【12:38頃】 瑞応寺跡から移動し老松神社に到着
 ◆ 振袖姿のかわいいササラ役の子供達
振袖姿のかわいいササラ役の子供達

 ◆ 巨大な天衝(てんつく)を頭に着けて天衝舞人をつくる
巨大な天衝(てんつく)を頭に着けて天衝舞人をつくる
 ◆ 天衝(てんつく)舞人の完成
天衝(てんつく)舞人の完成

 ◆ 【12:46頃】 老松神社での天衝舞が始まります
【12:46頃】 老松神社での天衝舞(てんつくまい)が始まります
◆ 竜を模した天衝きは高さ約2mで、重さは10Kgを超える
竜を模した「天衝き」は高さ約2mで、重さは10Kgを超える
◆ 黒装束姿の若者3人が天衝舞(てんつくまい)を披露する
黒装束姿の若者3人が天衝舞(てんつくまい)を披露する

 ◆ 筵(むしろ)を敷き祓い(はらい)の儀式を行う
筵(むしろ)を敷き祓い(はらい)の儀式を行う
 ◆ 前に米と塩とイリボシを盛った御膳が置かれる
前に米と塩とイリボシを盛った御膳が置かれる

 ◆ 白米と塩とイリボシを掴んで後ろに3回撒く
白米と塩とイリボシを掴んで後ろに3回撒く
 ◆ 天衝(てんつく)を下げる3回拝礼する
天衝(てんつく)を下げる3回拝礼する
 ◆ 座ったまま天衝(てんつく)をゆっくり振り回す
座ったまま天衝(てんつく)をゆっくり振り回す

 ◆ 米多浮立は寛永18年(1641)から雨ごいの行事として伝わり、現在は五穀豊穣に感謝する祭りにもなっている
米多浮立は寛永18年(1641)から雨ごいの行事として伝わり、現在は五穀豊穣に感謝する祭りにもなっている

 ◆ 浮立(ふりゅう)の語源は平安時代の娯楽「風流」といわれています
浮立(ふりゅう)の語源は平安時代の娯楽「風流」といわれています

 ◆ 天衝(てんつく)舞人が3人なのも米多浮立(めたふりゅう)の特色のひとつ
天衝(てんつく)舞人が3人なのも米多浮立(めたふりゅう)の特色のひとつ

 ◆ テンツキ舞の3名は正1名・副2名で、いずれも黒筒袖の上衣、黒股引、腰にはゴザを垂らし、頭上にテンツキを付ける
テンツキ舞の3名は正1名・副2名で、いずれも黒筒袖の上衣、黒股引、腰にはゴザを垂らし、頭上にテンツキを付ける

 ◆ 腰のゴザは大太鼓を打ち誤ったときに切腹する用意であるらしい。怖い話ですね!
腰のゴザは大太鼓を打ち誤ったときに切腹する用意であるらしい。怖い話ですね!

 ◆ 佐賀県にはおよそ500の民族芸能が伝えられているが、その内360余りが浮立(ふりゅう)との事である
佐賀県にはおよそ500の民族芸能が伝えられているが、その内360余りが浮立(ふりゅう)との事である

 ◆ 浮立は佐賀県から長崎県に流れて行って肥前浮立と言われるようになり、現在も佐賀県と長崎県に多く残っている
浮立は佐賀県から長崎県に流れて行って肥前浮立と言われるようになり、現在も佐賀県と長崎県に多く残っている




 ◆ 【13:15頃】 神輿(みこし)を拝殿から出し行列を整える
【13:15頃】 神輿(みこし)を拝殿から出し行列を整える
◆ 鏡持ちの女性
鏡持ちの女性
 ◆ お下りの行列をつくる
お下りの行列をつくる

 ◆ 【13:19頃】 下宮(若宮神社)に向けてお下りが出発する
【13:19頃】 下宮(若宮神社)に向けて浮立のお下りの行列が出発する
 ◆ 市川の浮立などに比べて子供の参加者が多い
市川の浮立などに比べて子供の参加者が多い
◆ 見学者は参加者の親族の人が主で一般の人は少ない
見学者は行列参加者の親族の人が主で一般の人は少ない

 ◆ 老松神社から下宮までは約1Km(25分)の御神幸
老松神社から下宮(若宮神社)までは約1Km(25分)の御神幸
 ◆ お上りは途中で一度休憩するがお下りは休憩しない
お上りは途中で一度休憩するがお下りは休憩しない

 ◆ 幟、提灯、シンバ(神刃?)、御神体、神輿と続く
幟、提灯、シンバ(神刃?)、御神体、神輿と続く
 ◆ 鏡持ちの女性が行列に彩りを添える
鏡持ちの女性が行列に彩りを添える

 ◆ 【13:50頃】 下宮(若宮神社)に到着
【13:50頃】 下宮(若宮神社)に到着
 ◆ 神輿(みこし)も到着
神輿(みこし)も到着
 ◆ 鳥居をくぐり下宮に入る
鳥居をくぐり下宮に入る

 ◆ 神輿を拝殿に納める
神輿を拝殿に納める
 ◆ 老松神社の下宮になる若宮神社(創建は不詳)
老松神社の下宮になる若宮神社(創建は不詳)

 ◆ 拝殿では神事が行われる
拝殿では神事が行われる
 ◆ 外では天衝(てんつく)舞人がつくられる
外では天衝(てんつく)舞人がつくられる

 ◆ 【14:50頃】 下宮(若宮神社)での浮立奉納が始まった
【14:50頃】 下宮(若宮神社)での浮立奉納が始まった

 ◆ 前に米と塩とイリボシを盛った御膳が置かれ祓い(はらい)の儀式を行うのも老松神社(おいまつじんじゃ)と同じ
前に米と塩とイリボシを盛った御膳が置かれ祓い(はらい)の儀式を行うのも老松神社(おいまつじんじゃ)と同じ

 ◆ ほとんど老松神社(おいまつじんじゃ)と同じ内容の浮立奉納が行われます
ほとんど老松神社(おいまつじんじゃ)と同じ内容の浮立奉納が行われます

 ◆ 「まくり」では3人そろって天衝(てんつく)を地上すれすれに激しく振り回す
「まくり」では3人そろって天衝(てんつく)を地上すれすれに激しく振り回す

 ◆ 米多浮立(めたふりゅう)は天を衝き、地を払う勇壮な舞
米多浮立(めたふりゅう)は天を衝き、地を払う勇壮な舞

 ◆ 初日の務めを終えたほっとしている鏡持ちの女性
初日の務めを終えたほっとしている鏡持ちの女性
 ◆ 鳥居の前にある月と太陽を表す石
鳥居の前にある月と太陽を表す石
 ◆ 宝珠(星)を表現している石
宝珠(星)を表現している石


◆ 一般客駐車場もある ※場所はここ
一般客駐車場もある ※場所はここ
 ◆ 浮立巡行図 ※ビッグ写真はここ
浮立巡行図 ※ビッグ写真はここ
◆ お下り動画(詳細版 約11分)
上峰町米多浮立(お下り)の動画案内

※ 動画案内 (概略版 約4分)はここ

  米多浮立2日目(お上り)へ行く



浮立 (ぶりゅう)

 浮立は主に佐賀県と長崎県の民衆に根付いた伝統芸能で、 太鼓や鉦(かね)を打ち鳴らして、集団で踊るものが多いです。
浮立(ふりゅう)には面浮立、鉦(かね)浮立、天衝舞(てんつくまい)浮立、一声浮立、獅子浮立など十数種類あります。
浮立とは、豊年感謝の意を表して奉納される神事芸能です。その語源は、平安時代の娯楽「風流」といわれており、起源は南北朝時代〜戦国時代(14世紀前半〜16世紀後半)であろうと推測されています。

■ 佐賀県の浮立

  佐賀県内で有名な浮立は鹿島市七浦の浮立です。七浦地区の「浮立」はほとんどが「面浮立(めんぶりゅう)」ですが、「獅子浮立」や「一声浮立」というのもあります。 特に母ヶ浦の面浮立と音成の面浮立は佐賀県の重要無形民俗文化財の指定を受けています。

 天衝舞(てんつくまい)浮立である米多浮立(上峰町)や市川の天衝舞浮立(佐賀市)なども佐賀県の重要無形民俗文化財の指定を受けている有名な浮立です。

★鹿島市七浦の浮立 (母ヶ浦の面浮立、音成の面浮立 ほか)

★米多浮立(上峰町)

★市川の天衝舞浮立(佐賀市)


■ 他の県の浮立

★八女津媛神社の浮立(福岡県矢部村)


 
 

ここに記載した情報は取材時点の情報です。変わるおそれがありますので自己責任で御利用ください。なお、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

 
 


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