阿蘇参勤交代の石畳の道と的石御茶屋跡（熊本県阿蘇市）・写真満載九州観光

阿蘇参勤交代の石畳の道と的石御茶屋跡

◆◆◆◆◆　旧・豊後街道の石畳の道　◆◆◆◆◆

　赤水温泉の突き当たりの外輪山のふもと二重峠（ふたえのとうげ）の下に約２キロにわたって、昔の豊後街道である石畳の道が残っています。この道は細川藩の参勤交代の道で多いときは２７００人の行列が行き来した道です。

　参勤交代の道の下の入口と上の入口には駐車場が整備されています。トイレは下の入口にあり上には無いですね。上の駐車場の入口はブロックが並んでいますが、これは暴走族対策であり通常の自動車の入場はＯＫであり、車高１０センチ以上であれば入場できます。

　この参勤交代の道は約２キロ、標高差２５０ｍであり徒歩で約１時間かかりますが、きつい急登は無くわりと歩きやすい道です。しかし１時間も歩くのはどうも・・・という方は上の二重峠の駐車場から「牛王の水」まで約１０分弱ですので歩かれることをお勧めします。
この区間は景色は良いし道も急な坂道でもなく道のたたずまいも良いです。下の写真は基本的に道の上から順番になっています。上記の牛王の水までの区間にお地蔵さんまでの写真の場所があります。

　　　■■■■■　的石御茶屋跡　■■■■■　

的石御茶屋跡（まといしおちゃやあと）

　的石御茶屋跡（史跡）は肥後藩主が参勤交代に使った豊後街道の通過点で、大津をたった殿様一行が、二重の峠をこえ、石畳の坂道を降りてきて休憩昼食をとったところです。

　的石（まといし）御茶屋跡の屋敷内は今も当時の面影をしのばせるたたずまいを残しています。庭には北外輪山からの伏流水で泉水が形づくられ、「御茶屋泉水」として「くまもと名水百選」に選ばれています。
この茶屋跡のそばに樹齢約250年の小糸家の高野槙（マキ）があります。その少し奥に隼鷹天満宮がありその境内に放浪の歌人宋不旱（そうふかん）の歌碑があります。

宋不旱（そうふかん）の歌碑

　ここの宋不旱（そうふかん）の歌碑には下記の詩が刻んであります。
隼鷹の　宮居の神は　やぶ中の　石のかけにて　おはしけるかも

　この詩は宋不旱（そうふかん）が昭和１４年に的石の茶屋跡を訪れて隼鷹天満宮で詠んだものです。
この宋不旱（そうふかん）は明治17年（1884年）熊本市上通町で生まれました。万葉集に心を傾け、朝鮮、中国を放浪しては、杜甫、李白、白楽天、陶淵明ら中国の詩人の詩書に親しみ傾倒します。低俗な歌壇に背をむけ、孤高な作風を磨いていきます。
　晩年は孤独と貧困の中、各地を放浪。昭和１７年５月末、阿蘇の内牧温泉の宿を出たまま行方不明になりその後、北外輪山である鞍岳の山麓の水辺で遺体が発見されました。享年５９才でした。宋不旱（そうふかん）は熊本が生んだ大詩人です。

■ この地方の地名「的石」の語源
　その昔、阿蘇大明神がい杵島嶽（きじまだけ）の頂上から石を的にして弓の稽古をされ９９本は的を外したが最後の一本が見事に的に当たり真ん中に命中した。という阿蘇神話の一つです。この時に的にした石（的石）が近くにあります。この伝説からこの地域に的石（まといし）という地名が付いたようです。

参勤交代の道周辺マップ（マピオン）　地図の中央 '+' あたりが参勤交代の道の上の入口位置です。

阿蘇市の公式サイト

阿蘇くじゅう国立公園　（九州地方環境事務所…旧九州地区自然保護事務所）

  ＊インフォメーション
　　■阿蘇市役所　　　0967-22-3111