♪ ♪ この地方の民謡「ザンザ節(岳の新太郎さん)」について ♪ ♪
《ザンザ節歌詞》
岳の新太郎さんの下らす道にゃ、ざんざ、ざんざ、
金の千燈籠ないとん 明れかし
いろしゃ(色者)のすいしゃ(粋者)で気はざんざ
あら、よーいよいよい、よーいよいよい
岳の新太郎さんの上らす道にゃ、ざんざ、ざんざ、
道にゃ水かけなめらかせ
いろしゃ(色者)のすいしゃ(粋者)で気はざんざ、
あら、よーいよいよい、よーいよいよい
今から500年前のころまで多良岳大権現は宝円寺、金泉寺や山中の寺が一体となり真言宗密教の霊地として栄えていました。
金泉寺は三群内に七十余りの末寺を持つ名刹であったが天正十一年(1583)に焼失しました。
この金泉寺に原口新太郎という美男子の若い寺男がいました。
山麓の娘達はこの新太郎さんに恋心をよせていましたが、そのころ金泉寺は女人禁制で登ることができませんでした。
娘達は新太郎さんが山から下りてくることを祈っていました。「ザンザ節」はこの娘心を唄った民謡です。
意味は新太郎さんが山から下りてくるときはたくさんの燈籠をあかあかとつけて迎えたが、
山へ戻るときは道に水をまいて、滑って帰れないようにしたという。意味です。
なかなかほほえましい内容の民謡です。今は金泉寺は廃寺となっており、仮堂には千手観音と不動明王が祀られています。
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