明治橋
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臼杵市の旧野津町役場の近く,野津川に架かる明治橋。この橋は明治35年に現在の国道10号線の幹線道路の橋として架けられたものである。今は隣に近代橋ができており歩道橋として使用されている。現存する道路用の鋼桁としては我国では最古級のものである。橋桁は鋼材であるが足桁は石造りである。明治35年当時にはｺﾝｸﾘｰﾄが使われだした初期の時代であり,足桁までｺﾝｸﾘｰﾄで造る技術はまだ一般化されていなかったようである。A級近代土木遺産に指定されている。
足桁を石で造る技術は石垣の延長線上の技術なのでそう難しいことではないと思われるが,橋の路となる橋桁を造るのは昔から困難なことであった。昔は橋桁を木や竹にするか石にするかしか方法が無かったが,木や竹では耐久性が無く,石でｱｰﾁ橋を造ることは大変な時間と労力を必要とした。そこに画期的な鋼材が出現,明治後期からは大きな橋には鋼材が使われるようになった。ただ,この豊後地方については昭和初期まで石橋も造られていた。
この明治橋は橋桁に鋼材が使われ出した初期の橋であり,橋の歴史的な遺産として重要なものである。
とは,言っても鋼材の橋桁の橋では,ただのｻﾋﾞついたﾎﾞﾛ橋ではないかと思ってしまいます。やっぱり橋は石橋だよね,と思われる方には,この明治橋の上流約100mの所に1連の石橋である安政橋(仮屋橋)があり,町内には多くの石橋がある。
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